鋼管うんちく

ネジ・ネジ穴の名称|ネジについての基礎知識

2024.11.19
ネジ・ネジ穴の名称|ネジについての基礎知識

ネジは、私たちの身の回りのさまざまな製品や建造物で使用される部品です。ボルトやナットなど、日常的によく目にするネジの各部位には、それぞれ名称があります。

本記事では、ネジの基礎知識から、各部位の名称やネジ穴の種類、ネジの規格について詳しく解説します。さらに、私たち宮脇鋼管が提供する高度なねじ切り加工サービスや、ワンストップで対応可能なネジ関連加工についてもご紹介。ネジの基礎知識をしっかりと理解し、適切な製品選びに役立てましょう。

【ネジの用語解説】ネジの各部位の名称

ネジの各部位の名称【用語解説】

ネジは、「雄ネジ(おねじ)」と「雌ネジ(めねじ)」の2つから成り立っています。一般的にイメージされるネジは、ボルトと呼ばれる雄ネジのことで、らせん状の溝が刻まれた棒状の工具を指します。

一方、雌ネジはその雄ネジを受ける側で、内側に同様の溝があり、ナットとも呼ばれています。

では最初に、雄ネジの各部位の名称について解説します。

雄ネジの各部位の名称

リセス(駆動部)

ネジのリセス(駆動部)は、工具を使ってネジを回す際に差し込む穴のことです。リセスにはさまざまな形状があり、用途に応じて使い分けられます。

プラス(+)の形状になった十字穴のリセスは、最も一般的な形状です。そのほかマイナス穴(すりわり)タイプや、四角の溝がある四角穴タイプなどがあります。

頭部

ネジの頭部は、用途や目的に応じてさまざまな形状が存在します。主にネジが深く入りすぎないよう、ストッパーの役割を果たす部位です。

代表的なのは、ネジを締め込むと頭部が平らに仕上がる「皿頭ネジ」です。そのほか「なべ頭ネジ」「丸頭ネジ」「トラス頭ネジ」などがあります。

ネジ部

ネジ部は、ネジの特徴的なギザギザの部分です。ネジを締結するために重要な部分で、雄ネジと雌ネジが噛み合うことで固定力を生み出します。

ネジ部にはさまざまな形状や種類があり、小ネジやタッピンネジ、タップタイトネジなどがあります。

先端部(ネジ先)

ネジの先端部は、締め込む材料に応じてさまざまな形状が存在します。

たとえば、「とがり先」はねじ込みやすく設計されており、「丸先」は相手材を傷つけずに締め込むことが可能です。ネジの先端部は、使用する材料や目的に応じて最適な形状を選ぶ必要があります。

ピッチ

ネジのピッチとは、隣接するネジ山の頂点間の距離です。ピッチの幅は、ネジの呼び径(雄ネジの場合はネジの外径)が大きくなるほど広くなっていきます。

雄ネジ頭部にある穴の形状と名称

ネジ穴の名称

雄ネジの頭部にある穴には、いくつか種類があります。主に、「プラス穴(十字穴)」「マイナス穴(すりわり)」「四角穴」「六角穴」「ヘクサロビュラ」の5種類です。

ネジ穴の名称 ネジ穴の形状 特徴
プラス穴(十字穴) プラス(+)
  • 一般的なネジ穴で、ドライバーと溝がしっかりと噛み合い、ネジが回しやすい
  • サイズが合っていないドライバーを使用するとネジ穴が潰れる可能性がある
マイナス穴(すりわり) マイナス(-)
  • 力をかけすぎると滑りやすい
  • ドライバーを差し込みにくい細かな部分に適している
四角穴 四角形
  • ドライバーが溝の中心にフィットし、締める際の滑りが少ない
  • プラス穴のネジ等に比べると価格が高い
六角穴 六角形
  • 滑りにくく、破損しにくい
  • 締める際に六角レンチや六角ビットが必要
ヘクサロビュラ 六角星形
  • 特殊形状で、締め付け作業が簡単にできる
  • 専用のドライバーが必要

ネジ頭部の穴にはそれぞれ特徴があり、製品や使用状況に合わせて選ぶことが大切です。また、合わないドライバーやビットでネジを締めたり緩めたりすると、破損の原因になります。安全に作業するために、必ず形状に合ったドライバーやビットを使用しましょう。

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ネジには規格がある

ネジの規格|JIS規格とISO規格の違い

ネジには、サイズや形状、材質などを定めた規格があります。JIS規格やISO規格など、規格に準拠して製造されたものが、規格ネジです。一方で、通常の規格では対応できない場合に図面等を用いて製作するものを、特殊ネジ(特注品)と呼びます。

以下では、代表的なネジのJIS規格とISO規格について解説します。

JIS規格

JIS規格(日本産業規格)は、「Japanese Industrial Standards」の略称です。日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた国家規格のことを指します。1949年に制定されましたが、今後は国際的な基準となるISO規格への統合が進められています。

現在のJIS規格は、大きく分けると「メートルねじ」「ユニファイねじ(インチねじ)」「管用ねじ」の3種類です。その3種類のなかで、さらに細かく分類されています。国内で最も使用されているネジの規格は「メートル並目ねじ」です。

規格の名称 種類
メートルねじ
  • メートル並目ねじ
  • メートル細目ねじ
インチねじ
  • ユニファイ並目ねじ
  • ユニファイ細目ねじ
  • ウィットねじ(廃止)
管用(かんよう)ねじ
  • 管用平行ねじ
  • 管用テーパーねじ

ISO規格

ISO規格(国際標準化機構)は、「International Organization for Standardization」の略称です。国際的な規模で基準が統一された規格のことを指します。

ISO規格のネジで注意しておきたいのは、旧JIS規格とISO規格でネジのピッチに違いがある点です。ネジの種類・呼び径が同じでも、ピッチのサイズが異なるとネジが噛み合いません。規格には注意してネジを選ぶことが大切です。

呼び径 旧JIS規格 ピッチ ISO規格 ピッチ
M3 0.6mm 0.5mm
M4 0.75mm 0.7mm
M5 0.9mm 0.8mm
ポイント
ISO規格のネジには、JIS規格と区別するために、「ISOマーク」と呼ばれるマークが頭部に付いている場合があります。

宮脇鋼管の加工サービス

宮脇鋼管では、鋼管や鋼材などを切削加工する、タップ穴加工に対応しております。高度なねじ切り加工技術により、ボルトやビスの頭部穴形状は必要ありません。

さらに、材料の発注からねじ切り加工までワンストップで対応しているため、効率的に注文ができます。ねじ切り加工品の納品はもちろん、穴あけなど複合した加工も可能です。

難易度の高いねじ切り加工も、ご要望に応じた寸法で納品します。「加工不良の少ない会社に頼みたい」「自社業では限界があるから、高い技術とノウハウを持った会社に依頼したい」というようなお悩みがある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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