地盤改良に用いる鋼管杭のメリット・デメリットとは？

鋼管杭は住宅などの建造物を建てる際に、地盤補強として使用される建築資材のひとつです。
「木杭工法」や「既成コンクリート工法」などさまざまな杭工法があるなかで、「鋼管杭工法」で鋼管杭を使うメリットやデメリットはどういったところにあるのでしょうか。

今回の記事で、鋼管杭がほかのものと比べてどのような特色があるのかを紐解いていきたいと思います。

鋼管杭のメリット

鋼管杭は軟弱な地盤で建築物が倒壊しないように基礎を支える役割を果たしています。
宮脇鋼管でももちろん取り扱っており、「STK490材」をメインとした鋼管を外径・厚み・長さ別に管理して在庫を用意しています。
また鋼管のストックだけでなく、鋼管自体の切断加工（1次加工「機械加工」「溶断」）なども。そのほか、鋼管と羽や、鋼管繋ぎの溶接（資格者による溶接）も行っています。

鋼管という耐久性のある素材を使用していることから多くのメリットがあり、住宅やビルなどの建造物はもちろん、道路や鉄道分野、港湾・河川分野などの構造物など幅広い場面で使用されています。

鋼管杭のメリット１

鋼管杭工法を行う際は、建設現場の広さや状況、杭の大きさ、長さによって杭打機の種類、施工の際に必要な仕掛けも変わってきます。
鋼管杭はコンクリート杭(柱状改良工法)と比べて、小型での重機による施工が可能です。

コンクリート杭は大規模な建造物に用いられることが多く、最近は戸建て住宅でも使われることが増えて支持されていますがやはりコストが高い面で懸念の声もあります。
特殊な重機を使用することでコストも高くなってしまうので、小型重機で工事が行えるのはメリットのひとつと言えるでしょう。

鋼管杭のメリット2

一般的にコンクリート杭であれば工事に最低3カ月は必要ですが、鋼管杭の場合は1～2ヵ月と短期間で工事に取り掛かかることができます。
工事期間が短くなることによって、機材や人件費などの面からも工事のコストを安価ですますことが可能です。

鋼管杭のメリット3

全国各地で建造物が大型化していることに加えて、耐震性能への要求も高まってきている近年。
鋼管杭は素材の強度が大きく、大きな打撃力にも耐えられるといわれています。そんな特徴からも、重量のある構造物を支える力が強く安心と信頼性があります。

鋼管杭のメリット４

鋼管杭を使い、鋼管杭工法で地盤改良工事をすることによって土地の資産価値が低下しにくいメリットがあります。
また、セメント系固化剤を使用しないため、施工地やその周辺土壌への悪影響をおさえることも。もちろん毒性を有する六価クロムが発生する心配もありません。

鋼管杭のデメリット

先ほどご紹介したとおり強度があり、建造物の工事で支持を集める鋼管杭ですが、たくさんのメリットがある一方でもちろんデメリットもあります。次に鋼管杭にどんなデメリットがあるのかをご紹介していきたいと思います。
メリット、デメリット両方の観点から鋼管杭についての理解を深めましょう。

鋼管杭のデメリット１

鋼管杭を使った鋼管杭工法は、使用する長さによって費用が変動します。
そのため、建設現場の状況によって持層が深い地盤を改良する場合には、費用が高くなってしまう可能性があります。

また、地盤内に鋼管杭を埋入するため将来土地を売却する際には地中の鉄鋼杭を撤去する必要が発生することも。その場合は撤去する費用や手間がかかってしまうので、注意が必要です。

鋼管杭のデメリット2

鋼管杭は地盤の支持層まで貫入していく必要があります。そのため、施工時に騒音や振動が発生しやすいデメリットがあります。

工事をする際には、トラブルを避けるためにも近隣への配慮に充分気を付けましょう。

鋼管杭のデメリット3

鋼管杭は建設現場で地盤を強化するための工事に使用されます。支持層がない土地など、現場の条件によっては施工できない場合があります。

鋼管加工のベストアドバイザー宮脇鋼管へ